白い林檎、硝子のスープ

読書・ゲームなどの感想を書いていくです

2008-01-01から1年間の記事一覧

沈黙のあと ジョナサン・キャロル

正直なところ、異色作かな、と思う。 キャロル作品の特徴は、主人公に幸せの絶頂を迎えさせた後に極端に破滅的な結末へ急降下するストーリーである。基本的に日常生活を描いていき、その上でその日常がいつの間にか非日常に変化していく、その過程の面白さは…

イノセント・ゲリラの祝祭 海堂尊

非常に面白い、とは言い難い。今回の話はノンフィクションを基にしたフィクションであるからだ。 著者が自身のサイト上で語っているところによれば、今回のテーマは医療界において非常にタイムリーな話題。それを、ほぼそのまま(なのかどうかはよくわからな…

古本市/2008

・フリーランチの時代 小川一水 定価(サイン本) ・Boy's Surface 円城塔 定価(サイン本) ・緋文字 ホーソーン 200円(一応訳者のサイン本だった) ・魔術師 ジェフリー・ディーヴァー 500円 ・結婚 ゴーゴリ 200円 ・検察官 ゴーゴリ 200円 ・かもめ チ…

七番目の仮説 ポール・アルテ

<あらすじ> ペストだ! その一言に、下宿屋の老夫婦は戦慄した。病に苦しむ下宿人の青年を囲んでいるのは、中世風の異様な衣裳に身を包んだ三人の医師。担架で患者を搬出すべく一行が狭い廊下に入ったとたん、肝心の患者が煙のように担架の上から消え失せた…

狂犬は眠らない ジェイムズ・グレイディ

「古い車って素敵ね」「そうね、でも古い亭主もついてるのよ」 <あらすじ> スパイとして働きすぎて頭がいかれた5人組・・秘密の精神科病院に収容された元CIAのメンバーらは、各々ハンデを抱えていた。ラッセルは音楽を口ずさまずにいられない、ゼイン…

ウォリス家の殺人 D.M.ディヴァイン

<あらすじ> 人気作家ジョフリーの邸宅“ガーストン館”に招かれた幼馴染のモーリス。最近様子のおかしいジョフリーを心配する家族に懇願されての来訪だった。彼は兄ライオネルから半年にわたり脅迫を受けており、加えて自身の日記の出版計画が、館の複雑な人…

永遠の三人 ローラ・リップマン

<あらすじ> 卒業式を目前にひかえた朝、グレンデール高校に銃声が響く。鍵のかかった女子トイレに警察が踏みこむと、そこには三人の女子学生が倒れていた。人気者のキャットが胸を撃たれて死亡し、ジョージーは足に銃弾を受けて負傷。発砲したのは二人とは…