白い林檎、硝子のスープ

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ルイージマンション3 感想

 

ルイージマンション3 -Switch

ルイージマンション3 -Switch

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 任天堂
  • 発売日: 2019/10/31
  • メディア: Video Game
 

 

 ルイージマンションは今まで一度もやったことがなかった。ホテルのフロアごとにテーマが違うというのがなかなか面白そうなのと、一度くらいプレイしたいなぁと思ってたので購入。

 思ったよりホラー色が強くなかったのは正直残念ではあるものの、限られたアクションから、プレイヤーの気付きと発想力で多彩な謎解きをする面白さはなかなかのもの。

 ゲームデザイン的にこの謎解きのバランスが見事で、なんとなく変だなと思うところには大概なにかあるし、その「変だな」と思うに至るきっかけが画面上にうまく示されている。とくにフロアテーマに基づいているものはなかなか巧妙で、見つけることができると満足度が非常に高い。かつすべてを見つけるにはそれなりの労力が必要で、わざわざ全てをくまなく探索するには少しだるい。このあたり、万人向けという印象。

 対して本編の物語を進めていくに当たってのバランスはあまりよろしくなく、中盤若干ダレるうえ、上記謎解きをさせる動機部分もかなり弱い。ストーリーが全く面白くないので謎解きをしながら進むという繰り返しに、結構飽きがきやすいといいますか。それぞれの謎解きの面白さを有機的につなげる動線がいまいちでした。

 あと謎解きの報酬によっていいアイテムが手に入るとか裏情報が手に入るとかが全くないので、ゲーマーほど物足りなさを感じる仕掛けになっているのは、正直今どきのゲームを遊んでいないのかなと思わざるを得ない微妙さ。

 正直本作に感じる残念さは、今どきのゲームならありえないレベルの基本的な部分ではある。ムービースキップができないとか、ヒント機能が無駄に使いづらいとか、ボタンレスポンスが微妙に悪いとか、赤主体のメニュー画面が見づらいとか。謎解きやバトルの多彩さ、限られた単純なアクションで多彩なステージを作っているのは見事なんだけど、万人向けという口実のもとなめて作ったっぽく感じるので個人的にかなり印象が悪い。

 とはいえゲームとしては非常に面白く、閃きをゲームに組み込んだゲームとしては、難易度もちょうどよく良ゲーだとは思います。