白い林檎、硝子のスープ

読書・ゲームなどの感想を書いていくです

メタルギアライジングリベンジェンス感想

 メタルギアとしては最悪だけどプラチナゲーとしては及第点。

 

<ネタバレ無し>

 そもそも斬奪前提のゲームシステムのはずが斬奪が面倒なゲームシステムになっている時点でアレですが、1周のプレイ時間はそこまででもないので、斬奪にイライラするところまで行く前に、つまり飽きる前にクリアできてしまうのは、いつものプラチナゲーらしくていい点。悪い点でもあるけど。

 斬奪は面白いし、アクションとしては、攻撃の軽さとかはまあいつものプラチナゲーとしか言いようがない。良くも悪くもレベルは一定以上。

 メタルギアらしさは無線とか世界設定とかで堪能できる。このあたりはコジプロが監修したのかも? サイボーグ技術の話とか、食べ物の話とかが楽しい。

 ボスもそれぞれ結構なキャラ立ちをしていて、いい意味でメタルギアらしい。中盤までの展開も、雷電の葛藤やその理由などもある程度丁寧に書いてくれているので良くできている。

 けれども、ある時点を境に、シナリオがおかしくなる。ぶっちゃけその時点より先の話は、どう調理してもこれ以上悪くならないだろうというレベルにひどい。一発一発のネタとしての面白さは凄いけれど、そのインパクトのためにすべてを犠牲にしている感が凄い。

 全体としてはよくできたアクションゲームだけど、クリアして時間が経てば立つほど酷いゲームだという印象が強くなっていくので、いつものプラチナゲーの恒例的に、アクションを楽しみまくるか、あるいは即売りするのがいいんじゃないかと。

 

 

メタルギアとして>

 このゲームの結末については全く納得出来ない。

 そもそもメタルギアらしい要素を結構詰め込んでる割に、それらをメタルギアらしからぬくっつけ方をしているので、シナリオとしてダメダメ。

 雷電ジャック・ザ・リッパー化するところはいいんだけどそれを受け入れたりするあたり、適当になあなあで終わらせて、そのままシナリオを進めて、しかもラスボスまで行ってしまうから感情移入できないし理解もできない。

 ラスボスとの対話も、ぶっちゃけなんでああいう話になってああいう展開になったのか全くわからない。教えてほんと。

 ラスボスの思想はなかなかにシンプルで、ちょっと「自由」について聞きかじった高校生が考えそうなものだけど、だからこそ説得力はともかくも納得はできる。雷電の思想はそもそも説明されてないというか勝手に雷電の中で納得されてしまうのでプレイヤー置いてけぼり。メタルギアの今までのシナリオならこんな適当にしなかったと思うんです。

 ラスボスはメタルギアらしいと思うけど。

 

<ボスの順番>

 サムがラスボスだとは思わなかったけど、あんなポッと出のラスボスだとは思わなかった。メタルギアは確かにラスボスは意外だったりするけどさすがにこれは。

 サムの存在意義がないのもなんとも言えない。他のボスのほうがキャラ立ちしているというね。雷電に対して果たす役割としては必要だったんだろうけど、全体のシナリオとしては存在価値がない。DLCで補完されるのかなぁ。

 このあたり、最後の4つのボスは順番が非常によろしくない。どう変更したとしても、いまのよりいいと思う。

 

<シナリオには文句が多いが>

 システムは良い感じだと思う。ちょっと難易度高いけど。シノギのシステムはなかなかにイイ。うまく攻撃重視アクションが構築できてると思う。