白い林檎、硝子のスープ

読書・ゲームなどの感想を書いていくです

NieR Replicant 少年期クリア

 音楽がいいとゲームというのはこれほどまでにクオリティが上がるものなのか、と圧倒させられる。本当に外れ曲がない。というかどれも印象に残るけれど主張しない、それでいてこの曲がなければこのゲームは成立しないだろうという完璧なもの。サントラほしくなる。
 物語はさすがDODスタッフと言うべきもので、とても細かい部分まで行き届いたものだとおもう。しかしまさかあそこまであついシナリオ、泣けるシナリオを用意してくださるとは思ってもいなかった。いい意味でDODスタッフの繊細さが出ていると思う。
 とくにいいのはニーアとシロの掛け合い。漫才でしかないけれど、これがかなりおもしろい。シロが本当にいいキャラなお陰です。そしてほかの仲間キャラもいい味出しているし、それぞれのクエストごとに漫才があるのでクエストも飽きない。
 そして恐ろしいほどにイヤなところで選択肢を迫ってくるのはすごい。本当にどうしようか悩んでしまうような選択肢というのはゲームでは滅多にないと思う。そういう選択肢としてはタクティクスオウガの1章ラストが印象的だけど、このゲームのはまた違う。どっちの選択肢を選んでもストーリーが極端に変わるわけではない、けれどもプレイヤーの心にその選択の影響を残してしまう。すごくよくできてる。王道の物語で、王道の選択肢なんだけど、それをプレイヤーに選ばせることで効果がすごく出ている。
 横スクロールアクションやら弾幕やらパズルやらクォータービューやらホラーやらサウンドノベルやらを、一つの区切りごとに変えてうまく出すことによってメリハリのついた物語になっているのもいい。
 アクションはまあDODからの系譜にわかりやすさを追求した妥当な感じだろう。しかし魔法がけっこう特徴的でおもしろい。
 世界を旅している感じもすごくよく出ている。モンハン式剥ぎ取りやら採集やらをうまく使っている気がする。世界を彩る音楽が没入度を高めているのは確実だし。

 本当におもしろい。予想外に王道の物語もいい。しかしまあキャビアなのでこれからのどんでん返しにも期待。評判を見る限りすごいみたいだし。