ロードムービー 辻村深月
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/24
- メディア: 単行本
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正直な事を言わせていただければ、非常に微妙です。まあ確かに面白いんだけど、短編だと長編にあるあの騙された感と、緻密な伏線が解き明かされてはいかないんだけどいつの間にかきっちりとはまっている快感を味わえないんですよね。残念。
<ロードムービー>
彼と彼女の子供が主役。わかりやすい例のトリックだったのに、またしても騙された。これで何回目だろうか。だが、今回は一番自然だった気がする。他のは騙された!と思ったけど、今回のはああ、なるほど、と思えたのだ。
内容的に目新しい点がないのが難点。可もなく不可もなく。アカリがなぜトシをいじめるのか、そういうあたりのこともうまく説明をつけられているので不自然感が全くないが、それが逆に悪い方向へと影響を与えている。物語に起伏がないのと、ワタルとの家出の話をなぜ入れたのか、意味がないのも問題。
これ自体の評価は4程度。
<道の先>
これがなかなか。充ですよね。
千晶のキャラは意図的に鬱陶しくなっている。これは彼女を思わせようとしてるんですよね、うまい。
話の内容としては結構ただうつうつとする話なんですが、あの頃の子供心をうまく描写していると思います。としまえんである意味とか、まあスルーしますが。
評価4.5
<雪の降る道>
みっちゃんUZEEEが炸裂します。この作者のこういう系統のキャラが大っ嫌いなのでこの作品は嫌でした。不幸になればいいのにとすら思ってしまうくらい嫌いです。実際不幸なんだが。自分かわいいキャラはほんといらないです。
その上、冷たい校舎の中で唯一いらないと思ったヒロヒロの話の延長なので正直知るか要るかと思ってしまいました。
一番楽しめなかった気がする。みっちゃん最悪じゃないですか、それだけの話じゃないですか。
評価2
結構厳しい評価もしれないですが、評価は3.5で。雪の降る道がつらかった。でも、やっぱり『冷たい校舎』のキャラが一番好きなんだなぁ、と思ってしまう作品でした。